加圧や打撃で金属の形を自在に変える技術を「鍛造」という。このうち高温で柔らかくした金属をプレスする手法は熱間鍛造と呼ばれる。主に自動車部品を手がけるメタルアート(滋賀県草津市)が本社工場に2022年導入した最新の熱間鍛造ライン、「2500TRP」2号機の大きなテーマは「省人化」だ。張り付くスタッフは、すぐ隣で18年に設置された1号機と合わせて3人だけ。従来機より2人ほど少ない。現場の従業員を減らす背景には、少子高齢化で労働力の確保がさらに難しくなるとの見通しがある。1号機と、それを改良した2号機は稼働に伴う振動や騒音も抑える。「周辺の住民に配慮するだけでなく、労働環境につきまとうネガティブな印象を払拭する狙いだ」と福本照久取締役は説明する。設備投資は採用対策でもある。
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