ひな人形のなかでも最高級品とされるのが、京都でつくられる「京びな」だ。地元では手や頭などパーツごとのスペシャリストによる分業制を敷いており、安藤人形店(京都市)の3代目、安藤桂甫さんは総合プロデューサー的な役割を担う。匠(たくみ)の技で仕上げられた各パーツを組み上げて人形に命を与えるのが、着付師である安藤さんの仕事。人形に十二ひとえを着付ける際には、必要な場所に綿を入れて膨らみを演出するなどして、躍動感をだすように心がけているという。少子化で市場は縮小しているが、安藤人形店では還暦を祝う大人向けのひな人形を開発し、新たな顧客層を開拓している。
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