福岡市の中心部で「レッドバター」と呼ばれるレタスなどの葉野菜を栽培し、そのまま販売する青果店が昨秋開業した。発光ダイオード（LED）照明に照らされた明るい店内には、5層の栽培用ラックがずらりと並ぶ。運営するのは水耕栽培用機材販売のグリーン・グリーン（同市）。無菌・無農薬で育て、注文を受けるとその場で収穫し、販売する「都心産直」が特徴だ。とれたての新鮮な野菜が買えるので、リピーター客も多いという。通常は地方の畑で栽培し、収穫してスーパーなどに並べるが、時間や運送費がかかる。消費者がいる街中で栽培から収穫、販売まですることで時間やコストを省いた。植物工場は設備投資や運営コストが課題だが、同社は機材を自社開発し、店舗運営の人数も最小限にすることで、収益を確保している。